瓶と線 20190607
0607
容器の縁にゼラチン質の塊を押し付け力を加え捻じ込み始めるとき
そこからはみ出てしまう分を諦めていることから視線を逸らすこと
夜が多い
視界は肩幅よりも狭まり視線は痩せ細る
陽光に溶かされて机上の汚れは拭き取られて
みたことがあるから探す
あらゆる線がゆっくり降り積もる
底の扉を外す
角度がなくて優しいんだけど
どこから来るのかわからない
雨に溶けるものは多いのに目に映るもののほとんどがくだらない
角度のない優しい なにか がどこから来るのかわからない
息が白くなる季節をいつも忘れる
みたことがあるから探す
近い
ゆるやかに眠りへ弧を描く
文句を垂れながら喜んでいる
優しい丸いなにかが中空を示す
絶対 がひとつだけ残る
それはなんとなくわかる
ふざける
記憶でもないし誰かでもない
決してあのくだらない線ではない